きのう広島地裁で開かれた小学1年の木下あいりさん殺害事件の公判で、父親の建一さんが意見陳述した。「無力な子供たちが、これ以上犯罪に遭わない世の中になることを心から願います」
病院で、あいりさんは、目を開けたまま横になっていたという。「娘を見たとき、目の前が真っ暗になり、全身の力が抜けて、地獄に突き落とされた思いでした」 愛らしく、家をにぎやかにしていた7歳の娘の命が突然絶たれるという悲しみは、計り知れない。幼くて、まだ力も弱い子供に対する卑劣な凶行は、憎んでも憎みきれないものがある。 幼い子が殺される事件が、今度は秋田県で起きた。藤里町で下校の途中に行方不明になった小1の米山豪憲君が、遺体で発見された。首に絞められた跡があった。集団下校をしていたが、もうすぐ自宅という辺りで、ひとりになったという。 集団下校でも、最後には、ひとりになる子が出てしまう。そうならないような仕組みが、何とかつくれないものか。地域や家庭によって事情は様々だろうが、「ひとりも、ひとりにはしない」ということが、無力な子供たちが犯罪に遭うのを少しでも減らす手だてになりそうだ。 「星になって遠くに行ってしまったから、もう二度と会うことができないんだよ」。5歳になるあいりさんの弟に、建一さんは、そう話したという。「息子は幼稚園などで描く絵に、あいりの星ばかり描いています」。いたいけな地上の星たちが遠くに行ってしまわないように、そして行かせないように、しっかりと手をつなぎたい。 朝日新闻社 |
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板凳#
发布于:2014-12-05 19:53
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