10年余り会社勤めをしていて、漁師になりたいと思ったら、どうすればいいのだろう。福岡に住んでいた山本幸徳さん(38)はインターネットで「漁師」を検索してみた。社団法人??大日本水産会の主催する「研修生募集フェア」の案内が出ていた。3年前のことだ。
フェアの会場で、長崎市の漁協が募っていたアジの一本釣りの研修生に応募した。半年の研修の後、面倒を見てくれた漁師の下でさらに半年修業を積んだ。退職金などで、250万円の中古の漁船を買って、独り立ちした。 漁師は全国で毎年1万人近くずつ減り、今や二十数万人に落ち込んだ。一方で、毎年1千人余りが新たに漁師になる。その多くが転職組だ。 全国漁業協同組合連合会はホームページで、「漁師になりませんか」と呼びかけている。「充実感が得られる仕事」がうたい文句だが、甘い仕事ではないとクギを刺すことも忘れない。「陸のサラリーマンの仕事とは全く違う。半端な気持ちやあこがれでは続かない」「収入も決して多くは望めない」 山本さんは明け方に1人で沖に出て、夕暮れまで魚を追う。昼は船の上で弁当を広げる。土曜も日曜もない。「サラリーマン時代に比べ収入は減ったが、自然を相手に1人で仕事をしたかったので、つらくはない。がんばった分だけ返ってくる。海は裏切りません」。昨春結婚したことも、大きな支えになっているという。 今年で5年目になる募集フェアが今月、東京と大阪で開かれた。山本さんの後輩として、約60人が研修生の候補に選ばれた。 朝日新闻社 |
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板凳#
发布于:2014-12-05 19:55
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