わらべ歌 その2
関西弁基礎講座で再びわらべ歌を取上げる理由は、関西のわらべ歌のメロディが関西弁のイントネーションそのままに歌われているので、関西弁のアクセントを理解するのに持って来いだからである。 第1講で数をかぞえるときの節について述べたが、こういうのもある。 (楽譜をクリックするとMIDIで音が聞こえます。) メロディは数をかぞえるときの節とほぼ同じであるが、「さる」のところでは「さるぅ」と音節内の「さがりめ」(感染 第0期参照)がちゃんと表現されている。 じゃんけんをするときに歌う歌もある。(多分これは神戸の須磨近辺だけで歌われていたもの と思われる) (楽譜をクリックするとMIDIで音が聞こえます。) これにはアクションもついていて、「せっせっせー、からりとせー」の「からりと」でバスケットボールの審判がトラベリングをしたときの合図(多分)のように、両手をまわす(表現力に乏しく、なんと説明したらよいかわからない)。「いし、かみ、はさみー」は普通のグーチョキパーで、「かみなり」で頭の上に両手の人差し指を立てて鬼を表現し、「せんこ」で人差し指を立てて線香を表し、「ぼたもち」で両手でダンゴをまるめる仕草をして、「ホイ」でジャンケンをする。 じゃんけんをするために歌を歌って、振り付けまで付けていたのだから、優雅なものである。 線香のことを「せんこ」というのは関西弁の特徴の一つで、大根のことを「だいこ」などと言う。 何でも短く言うのかというとそうでもなく、東京では「ナス」「カブ」というが、関西では「ナスビ」「カブラ」というのが普通である。 「かみなり」のアクセントは関西弁では「り」を下げて発音するが、歌の中では平板に発音されている。アクセントよりもメロディが優先されていて、なかなか芸が細かい。 こういう歌もある。(これも多分神戸の須磨近辺だけで歌われていた歌のようである) (楽譜をクリックするとMIDIで音が聞こえます。) 最後まで覚えていないというか、途中の歌詞がよく解らない不思議な歌で、考えながら歌うので歌う度に歌詞が変化する。変化するのだが、最後は「何とかのハゲ頭」で終わっていたように思う。( 本当の歌詞を知っている人は教えてください。 → ) 煙突は怖いというのは、煙突の上に登ると怖いという意味か。 おばけは青いというのは意味不明である。昔、ダイマル・ラケットの漫才に「青火がぽぉー、ぼやがぱぁー」というのがあったが(関西人でも知る人が少なくなっているかも知れない)、おばけが青いというのはこのことだろうか? 関西弁基礎講座第8講で神戸で歌われていたわらべ歌「ダイヤモンド買(こ)うてんか」を紹介したが、「兵庫のわらべ歌」(日本わらべ歌全集18上 柳原出版)という本に最後まで歌詞が載せ られてた。 昭和36年に神戸市長田区の高取台中学の生徒から採譜したそうである。 最後の歌詞が「われら日本万歳」となっているので、戦時中に作られた歌なのかもしれない。 12小節目の「ぼうず」のメロディが東京弁風に「ぼ」が高く歌われている、関西弁では13小節目のように「う」を高く発音する。(なぜかここだけメロディが不自然である) |
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板凳#
发布于:2014-12-05 20:00
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